日曜日にはトレーニングの為にまた守屋山に登ってきた。先週登った行者岩と茶臼山が雲海の上にきれいに見えたよ。
さて今回の記事では、前の記事でベルト交換をして現役復帰させたCASIOの気圧高度計付きの腕時計SGW-400Hを例にして、登山での簡単な気圧高度計の使い方を、実地にて解説してみたい。
ま、ちょっとでも登山をやってたり、過去やってたという人には当たり前過ぎる話だが、ネットの意見の中に以下のようなのが結構多かったので、以前から気になっていた、というわけ。
>高度計はいちいち補正しないと正しく表示しない
とか、
>標高がわかっているところでいちいち補正しなくてはならないので不便です
とか...
そもそも気圧高度計というのは、その名の通り気圧を高度に換算して表示しているだけなので、気圧に変化があれば高度表示も変化するし、天候にもよるが、行動中一日のなかで気圧は変化するものなので、高度表示が変化するのは当たり前だ。
そういうモノなのだ。
だから上のような意見は、本人たちは不満を述べているのかもしれないが、それが事実だから仕方ない。
ではどのように活用するのか?を、守屋山の登山(今回はトレーニングだけどね)で実際に使ってみた。
先ず守屋山の日曜日のルート上の”予めわかっている標高とその位置”を知っておく。
ポイント | 標高 |
---|---|
松尾峠駐車場 | 1,294.0m |
八ッ株 | 1,450.0m |
守屋山西峰山頂 | 1,650.5m |
このルートは1時間少しの短い行程で、「八ッ株」が時間的にも標高でも大体中間地点だから、この中間地点で補正をしてみる。
先ず松尾峠駐車場から出発前に標高を表示してみると...
1,215mと表示されている。長年使ってなかったせいか大きくズレている。
そこで、わかっている松尾峠の標高に修正する。
SGW-400Hの場合はALTIボタンで標高を表示した状態で、ADJボタンを長押しすると補正出来る状態になるので、ALTI(+)ボタンとLIGHT(-)ボタンを使って補正する。
この時計の場合は表示が5m飛びなので松尾峠の1,294mに最も近い1,295mに補正した。
登山開始
約40分後、八ッ株に到達
この場所は結構歴史が古く曰くがある場所だそうで、宝永元年(1704年)に高遠藩と諏訪藩との間で長年争っていた領地問題について、ここを境界線とする事に合意した場所、とされている。江戸時代くらいのものに見える古い石碑もあるので本当なんだろうな。
ちなみに地図で見る限り、現在の伊那市の高遠と諏訪市と箕輪町の境界は、この場所よりすこし松尾峠寄りの1,480mの小ピークにある三角点になっているようだ。
話を戻して標高だ。
ここで1,475mと表示された。
八ッ株は1,450mだから高く表示されているので、ここでまた補正する。
1,450mに補正。
標高が高めに出たという事は登山開始からの40分程で気圧が少し下がった事を意味するが、まぁ25mくらいだと2.5hPaだから誤差の範囲かもしれないね。
さて、男坂女坂の分岐に来た。ここの標高はわかっていないが、1,550mと表示されている。山頂は1,650.5mだから、ここから山頂まで標高差約100mという事になる。
私はこのようなルートなら1時間に約300m登る事ができると予めわかっている(これは最大酸素消費量と関連している)ので、あと20分程度で山頂に到達できそうだ、と推定できる。
で13分後、林の間から山頂が見えてきた場所で1,620mと表示されている。あと30.5m!ガンバ!
登頂して表示が1,545m。実際は1,650.5mだから5m少しの誤差が出ている。
この誤差が気圧変化によるものか、この気圧計自体が持っている誤差なのかはわからないが、この程度がこの手の気圧計の限界なんだと思う。
帰りの八ッ株での表示は、登りで補正した1,450mピタリだったから、この間この界隈の気圧に変化はなかった、という事になるね。
*山頂では補正しなかった
まぁ今はスマホのGPSがあるし、登山用のGPS専用機も安くなってきて持っている人も多いだろうから、今どき気圧高度計を目安にして登山している人はかなり少数派だと思う。
けど、昔の人は地図とコンパスに加えて、こうやって標高を読んで自分の位置を把握しながら登っていたってわけ。
サービス写真。
山頂から北アルプス方面がきれいな雲海だったよ。
写っているのは左から乗鞍岳、穂高連峰、槍ヶ岳など。
と言う事で今回の記事は、古(いにしえ)の気圧高度計を使ったナビゲーションの簡単な例を紹介した。
誰の参考にもならんと思うけどね。はっはっはっ
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「黄昏にバカ話をしたあの日を思い出す時を」あいみょん
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