tomo1961’s blog

-55を過ぎてギターを始めた男が早期退職した後の顛末'ing-

嫌な仕事、難しい仕事は避けるか取り込むか? [No.2021-121]

 

あなたは嫌な仕事や難しい仕事は避けているだろうか?

 

まぁ、出来れば避けたいが、しかたなくやっている、という人が多いだろう。

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私は会社員時代、嫌な仕事も難しそうで失敗しそうな仕事も、出来る限り自ら手を上げて受けるようにしていた。

 

いまこうしてリタイヤ生活になってゆっくり思い起こしてみても、仕事に対する当時の自分の態度は間違っていなかったと断言できる。

 

但し、出世昇進という意味だけで考えれば「あぁ、あのときのアレを受けなかったら、上がってたかもな」という事はある。

 

まぁでも、人生会社だけじゃないし、出世昇進だけじゃないからネ。

 

さらに言えば、出世昇進という意味では失敗だった事も、今現在の自分を作ってくれた良い経験だったし、自分の一部だ、という意味でもトータルでプラスだったと言える。

 

仕事を取り込むという事には、そういった自分の為になる事の方が多い。

 

しかし更にそれだけでなく、その上に「権限」が増えるというメリットがある事は、あまり知らないのではないだろうか?

 

例えば、一つの課(機能)に3つの係(チーム)が存在する職場があるとし、その3つのチームは、チーム1,2,3と呼ばれている事にする。

 

ある日課長が、

「各チームで担当している業務のアウトプットに対して、他部門(顧客でもいい)からの苦情や要望を、今のように各々のチームでそれぞれ受け付けていては、課としてノウハウが蓄積できないし、改善にも繋がりにくい。

だからこれからは、苦情や要望をチーム1で一括して受け付けて私とチーム2、3にインプットしてくれ!」

 

という指示が出たとする。

 

しかしチーム1のリーダーは課長にこう言う、

 

「イヤイヤよしてくださいよ。うちのチームは職務範囲も2、3に比べて広範だし、課を代表するなら、他のどちらかのチームでやってもらっても良いんじゃあないですか?!」

 

そして後ろを向いて自分の部下に小声でこう言う、

 

「そんな他人の尻拭きみたいな仕事を受けるのはまっぴらごめんだゼ」

部下も同調して「そうですよリーダー。しっかり断ってくださいよ!」

まかしとけ、てな具合だ。

 

するとチーム3のリーダーが手を上げて「うちで引き受けますよ!任せて下さいヨ」

 

さてその後彼ら3つのチームの力関係はどうなるか?わかるだろうか?

 

このケースでは他部門の要望やクレームを3つのチームの内一つで代表して受け付けるとした。

 

そしてチーム3が手を上げて積極的にこの仕事を請け負う事になった。

 

チーム3は新たな余分な仕事を請け負ったと同時に、もう一つ大きなモノを得ることになる。

 

それは「権限」だ。

 

・他部門からの要望やクレームを受け付ける権限

・それを課内に流して伝達する権限

・それがその後課内でどう改善されたか確認,評価する権限

・この仕事に関係する事柄を課長に報告する権限

・他部門に課内の改善結果を回答する権限

これらは全てチーム3のリーダーが、その権限を行使すれば付いてくる事になり、他のリーダーがやろうとしたら、

 

「おいおいそれはこっちの仕事だろう?勝手なことしちゃダメだよ」と言ってやれる。

 

得られた権限をどのように有効に、手放さずに活用するかは、チーム3リーダーの能力、手腕次第というわけだ。

 

チーム3のリーダーは、課を代表して結果報告をすることになるだろう。良い結果が出れば、さもチーム3リーダの成果かのように見える事になる。

 

従ってこの仕事の範囲では、3つのチームの中でチーム3リーダーが権限を持ち、ちから関係で上位になる

 

さらに注目すべきは、このように元々自分の機能責任外のタスクを受け持つ場合には「責任」はそれほど増えない事だ。

 

チーム3に増えた「責任」はインプットされてくる要望やクレームを漏れなく受け付ける事と、課長を含む課内に流す事、さらに適切に回答する事、というルーティーン部分だけだ。

 

こういった事は、一旦処理手順を作って担当レベルに徹底しまえば面倒な仕事ではなくなる。

 

結局メリットでしかないのだ。

 

どうだろうか?誰かが嫌がっている仕事があれば、明るく笑顔で派手に手を上げ、前向きに展開し改善して標準化する。

 

そうすれば自然に、その過程で得られる「権限」が見えてくるから、有利になる事は出来る限りうまく行使する。

 

もちろんこの例のような単純なことばかりではないから、嫌な仕事、難しい仕事を請け負うのにはリスクを追わなければならな事も多いが、リスクが有る仕事は面白いし得られるものも大きいはずだ。

 

だから、

 

結局メリットの方が圧倒的に大きいのだ。

 

さて、これを読んでいただいて、仕事を受ける事と「権限」,「責任」の関係についてわかっていただけただろうか?

 



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今日の一曲
「Captain Caribe」Earl Klugh

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