むかしむかし
建設中の寺院があった
そこで、三人の石切り工が働いていた
通りかかった旅人が聞く
「お三人方はここで何をされているのか?」
一人目の男は笑顔で言った
「いやぁわたしはこれで暮らしを立てているんでさぁ」
二人目の男は胸を張ってこう言った
「俺は最高の石切りの仕事をしてるのさ」
三人目の男は何を当たり前のことを聞くのだと言わんばかりの顔で言った
「見ればわかるだろう。俺たちはこの寺院を建てているんだよ」
この話は、有名なP.F.ドラッガーの著書「マネジメント」の「第5章マネージャー」に書かれている。
私は現役中に、職場のメンバーにこの話をせざるを得なくなった事が、何度かあった。
人は往々にして目的と手段を混同してしまう。
何のためにそこで働いているのか?を忘れてしまうのだ。
この例で言えば「一人目の石工」は、自分の時間をお金に交換しに来ている人だ。
こういう方は仕事をしながら損得を考えている事が多い。
だから、基準に倣って正しい仕事をした方が得ですよ、という話をすればいいし、こいういう方が損をしないような仕組みになっているよう、常に心がけていればいい。
しかし「二人目の石工」は大変だ。
何せ、自分がやった仕事が、会社にどう影響しようが、貢献しようが、損失を与えようが、それは自分には関係ないと思っている。彼は自分が”いい仕事”をすれば満足だ。
だからかなり難しい。
「三人目の石工」は簡単だ。
同士としてタッグを組んで一緒に前に進む事が出来る。
さて、これを読んでいただいている方々の周りはどうだろうか?
ドラッカーの「マネジメント」は最低限1度は読んでおいたほうが良い。
もし文章が固くて理解しにくいとか、「ねむくなっちゃうぅ」という人は、通称”もしドラ”と呼ばれている以下の本を読んでおくだけでも...まあいい。
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今日の一曲
「BZ BZ」Rei
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