先日カポをひょいと持ったらゴムのパッドがぽろりと落ちてしまった。
まあ、今使っているのはSHUBBというメーカーの方だから体制に影響はないのだが。
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捨てるのももったいないので修理しておこう、というわけ。
先ずは剥がれたところをよく観察してみる。
透明でパリパリしたもので貼り付けてあったようなので、これは瞬間接着剤だな。
俗に瞬間接着剤と呼ばれているこのシアノアクリレート接着剤は、空気中の湿気と反応して素早く硬化するので、”あたまの悪い”技術屋が好んで採用する傾向にあるヤツだ。
現役時代に私が「今後製品には採用禁止」としたのだが、品質保証部に異動した後、その”あたまの悪い”系自称技術屋が、工程設計規定のその「行」を削除してしまった。
そして、製品に使われて市場クレーを起こし、彼らはそのリカバリーをして「最近忙しいっすよ!」とたいそう充実したきれいな目をして、忙しい毎日を送っていたナ。
悲しいことだな。
話を戻すと、シアノアクリレート接着剤は硬化後の柔軟性に乏しく、衝撃に弱く、温湿度耐性に乏しいので、恒久的な構造接着に使うべきでない事は、少しの観察と思考があれば、たとえ技術系でなくとも理解できるはずだ。
と、いうことで、柔軟性があり、面接着力が高く、耐候性のある柔軟接着剤を使う。
スーパーXは、よくシリコン系接着剤に分類する人がいるが、メーカーによれば少し違うそうだ。
ただし何から何まで良いわけではなく、スーパーXの硬化後の樹脂は水分や油分を吸ってしまうと体積が大きくなるので、接着物の近傍に他の部品がある場合には要注意だ。
今回のカポの修理では、水分油分はないし、接着層がすべて内部に収まってしまう構造だから問題ない。
さて、先ずはカリカリになっているシアノアクリレート接着剤の成れの果てをサンドペーパーなどを使って除去し、溶剤でキレイキレイにする。
両方の部品にセメダイン社のスーパーX接着剤を適量塗布してちょうどよい感じに広げ、互いの部品をくっつける。
この接着剤は「コンタクト方式」の手順で接着しても良いが、接着剤が部品の接着面に適宜広がることを期待して、このようなケースではコンタクト式ではなく、湿式でそのまま合わせてしまうのが良いだろう。
「コンタクト式」のデメリットは、最大の接着面性を稼ぐことが出来ない、というところにある。一方湿式で適切に圧締しておけばより接着面積を稼ぐことができる、というわけ。
ただし、コンタクト式を採用しない場合は、部品同士が動いてしまわないように完全硬化までの72時間は固定しておかねばならない。
今回は少し適当だけど、こんな感じでカポ自体で新聞紙を挟み込んで接着面を圧締しておくことにした。
3日間放置後、修理完了。
接着剤のはみ出しもなく、且つ強力に固定されており、さすが俺!と自画自賛。
ちゃんと使えるようになりました。
めでたしめでたし
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