tomo1961’s blog

-55を過ぎてギターを始めた男が早期退職した後の顛末'ing-

万年筆が出てきたので洗って使ってみた [No.2021-230]

以前父が長年放置していた高級ボールペンを発見し、芯を交換して使ってみた、という記事を書いた。

tomo1961.hateblo.jp

 

父はここのところ施設に入ったり入院したりを繰り返していて、もう1ヶ月になるが、母の方は忙しかった父のお世話がなくなって手持ち無沙汰になっているらしく、身の回りや父の引き出しなどの片付けをしていたらしい。

 

で、突然母が「こんなとこに万年筆があったけど使うなら持ってきな」と言ってきた。

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小物がごちゃごちゃの引き出しに一緒に入っていたので、細かい傷はついているが、セーラー万年筆のちゃんとしたもののようだ。

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ネットで調べてみると、

 

セーラーの「プロフィット・スタンダード

 

という型で、何十年も以前から今でも販売されているスタンダードモデルだそうだ。

 

厳密によく見ると、父のはペン先根本に金色のリングがあり、現行モデルは別の位置にリングがある。これについて調べてみると、過去デザインの変更があったということで、この父のペンはかなり古い、という事らしい。(2021.10.13追記)

1万円くらいのモデルだから、万年筆としては、まぁ普通のクラスというか、贅沢品には属さず、実用に使うランクといっていいだろう。

 

だけど一般的にみれば1万円といえば高級筆記具であることには間違いない。

 

それにしても何十年もほとんど変更なしで、そこそこ売り上げているモデルがたくさんあるというのは、文具の世界はすごいね。

 

ペン先(”ニブ”と呼ぶ部分)はこんな感じでダメージもなく使えそうだ。

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H-F」と刻印されているので、”硬めの細字”だから実用的には一番いいところだな。

 

とはいえ自分自身、万年筆なんてもう何十年も使っていないし、発見されたこのセーラーの万年筆も、中の状態がどうなっているのかわからなかった。

 

とにかく使えることを前提に慎重に進めてゆく。

 

先ずは水洗い

 

ぬるま湯の流水で洗ってみると、中に残っていた青のインクが溶けて絶え間なくドバドバと出てくる。

 

10分ほど頑張って流水ではインクが出てこなくなるまで洗ったあと、今度はぬるま湯につけておく。

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数分すると上の写真のように、濃いのが流れ出てきて水が全部真っ青になった。これをインクが出てこなくなるまで何度も湯を交換して繰り替えす。

 

何度かすると、ほとんど出てこなくなるのであとは一晩つけ置きする。

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朝見てみると、上の写真の感じに少し出てきていた。

 

更に洗うと、半日つけ置きしてもほぼ何も出てこなくなった。

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比較的楽にクリーニングを済ませることができたのは、父がインクカートリッジを使い切っておいてくれたおかげだろう...

 

というか、当の引き出しに予備のカートリッジは残っていなかったから、おそらく父は、このペンを誰かにもらって、一個目のカートリッジを使い切っただけで放置したのかも知れない。

 

父の性格からいって自分で万年筆を買うわけはないし、交換用のカートリッジを買いに行きそうにも思えないから、きっとそうに違いない。

 

〜 私のこの浅はかな憶測は後に否定される事になるのだが 〜

 

いろいろ憶測を巡らせているうちに、午前中にはクリーニングが済んだので、昼過ぎに伊那市内の「赤えんぴつ」に行ってカートリッジインクを買ってきた。

www.e-akaenpitsu.com

 

まだ使えるかどうかわからなかったので、最小単位の2本入のに。

 

¥100也

 

万年筆の色はやっぱりブルー・ブラックがいいね。

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カートリッジは昔から変わらないんだなぁ

 

そういやぁ高校生の時に使っていた万年筆はセーラーだったね。アマチュア無線のアンテナの計算書は何故か万年筆を使ってた。このカートリッジだったよ。変わってない。

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セーラーのには赤のインク、もう一本のプラチナのにはブルー・ブラックを入れてた。あの万年筆はどこにいったんだろう?捨ててなければ家の中にはあるはずだが...

 

汚い字だから一部だけど、こんな感じで快適に使える。

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来年の国家試験のために9月から通信教育を受けているのだが、古い人間なのでやっぱ書かないと覚えてゆかないから、ノートをめちゃとっているのだが、ボールペンだとページがこんな風に反ってしまうので、後で見直す時に使いにくいのだ。

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でも万年筆だと(考えてみればあたりまえだけど)筆圧が低いから紙が変形しないので、ページが平らを保ってくれて助かる。

 

万年筆は力がいらずスラスラ書けるから、勉強のノートを取るのにはすごくいいね。楽だよ。

 

ペン軸の外観の細かい傷は、「極細」のコンパウンドで磨き上げたらピカピカになったし、気分良く使えそうだ。

 

これからはこの万年筆を使っていくことにしよう!

 

先行きどう気が変わるかはしらんけど...


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