
今朝のモーニングサテライトはご覧になりましたか?
この番組内の「プロの目」というコーナーに、ゴールドマン・サックスの太田知宏さんが出演して「原油調達難……モノ不足はどこから?」というテーマで解説されていました。
そこで示された一枚の図に、私は思わず「おっ」と声を上げてしまったのです。
皆さんは、この50年間で日本のエネルギー事情がどれほど劇的に変化したか、ご存知でしたか?私はこれほどまでとは知りませんでした。
50年前と今、この「分散」の凄さに驚きませんか?
番組で紹介されていたのが、1975年と2024年の日本のエネルギー依存度を比較したデータです。

まず目に飛び込んでくるのは、「原油・石油」への依存度の変化です。1975年当時は全体の72%を石油に頼り切っていました。まさに「石油が止まれば国が止まる」という危うい一本足打法だったわけですね。それが2024年には35%まで低下しています。
さらに注目すべきは、地政学的なリスクの象徴である「ホルムズ海峡」を通過するエネルギーの割合です。
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1975年:54%
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2024年:22%
なんと、半分以下にまで抑え込んでいるのです。特定の海域やルートに依存しすぎないよう、50年という長い歳月をかけて、石炭、天然ガス、そして再生可能エネルギーへと、着実にポートフォリオを分散させてきた足跡がはっきりと見て取れます。
「グローバリズム」の罠に陥らなかった日本
この図を見て、私は改めて日本の危機管理能力の高さを感じました。
例えば欧州の優等生と言われていたドイツを思い出してみてください。ドイツはかつて、安価なロシア産天然ガスへの依存を強め、さらには一部とはいえフランスからの原発電力の輸入に頼る道を選びました。
メルケル政権下で進められたこの方針は、一見すると経済合理性にかなった「グローバリズム」の成功例に見えましたが、ウクライナ情勢の悪化によってその脆弱性が一気に露呈してしまったのは記憶に新しいところです。
一方で日本は、特定の国や資源に過度に依存することの危うさを、1970年代のオイルショックで身に染みて理解していたのでしょう。周囲に流されすぎず、地道に、かつ戦略的に「リスクの分散」を続けてきたわけです。
これだけの長期間、政権が代わっても一貫してエネルギー安全保障を積み上げてきた。この背景には、間違いなく現場で汗をかいてきた優秀だが無名な官僚の方々の並々ならぬ努力があったはずです。一国民として、静かに敬意を表したい気持ちになりました。
モノ不足の時代だからこそ見える「守りの力」
昨今の世界情勢を見ていると、エネルギー価格の高騰や物流の混乱など、「モノ不足」の影が常にちらつきます。私たちはどうしても「もっと安く」「もっと効率的に」という攻めの姿勢ばかりに目を奪われがちですが、国家の根幹を支えるエネルギーにおいて、これほどまでに堅実な「守り」を固めてきたことは、もっと評価されても良いのではないでしょうか。
もちろん、脱炭素への対応やエネルギー自給率のさらなる向上など、課題はまだまだ山積みでしょう。しかし、この50年間の変遷を見る限り、日本という国は意外と(失礼!)しぶとく、賢く立ち回ってきたのだなと勇気づけられる思いです。
データを見て感じたこと
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リスク分散の徹底:石油一本足打法から脱却し、ホルムズ海峡通過シェアを半分以下にした実績は驚異的。
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他国との比較で見える賢明さ:安易な隣国依存に走った欧州諸国とは対照的に、独自の危機管理を貫いた。
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現場の力への感謝:50年計画でこの形を作り上げた日本の専門家や官僚たちの仕事ぶりに拍手を送りたい。
投資の世界でも「卵は一つのカゴに盛るな」と言われますが、エネルギーという国の一番大きなカゴを、日本は時間をかけて丁寧に守り育ててきたようです。皆さんはこの変化、どう感じられましたか?