
孫が遊びに来ていた間はじっくりスマホを眺めたりPCを開いたりする余裕がまったくない「おじいちゃん・おばあちゃんモード」に完璧に切り替えた生活でした。
子供のエネルギーというのは本当にすごいもので、文字通り目が回るような忙しさでしたが、それもまた幸せな時間でしたよ。
さて、昨日からようやく嵐が去ったあとのような静かな通常生活に戻ったのですが……。
久々にX(旧Twitter)を開いてみて、ひっくり返りそうになりました。「えっ、これどういうこと?」「設定いじったっけ?」と、一瞬自分の目を疑うような変化が起きていたのです。
1. 「翻訳する」をクリックする時代は終わった?
もう皆さんご存知ですよね?僕はすっかり乗り遅れました。
今回のアップデートはこれまでの「翻訳」の概念を根底から覆すもののようです。
これまでは、タイムライン(TL)に英語やフランス語などの外国語ポストが流れてきても、そのままでは読めませんでしたよね。
わざわざそのポストをクリックして詳細画面を開き、隅っこにある「ポストを翻訳」という青い文字をタップして、ようやく「あぁ、こういう意味か」と理解する……というステップが必要でした。
だからよほどタイトルや写真などに釣られない限り、内容までは知ろうと思わなかった(翻訳ボタンは押さなかった)わけです。
ところが、今回の変更後はタイムラインに流れてきた状態がすでに日本語で表示されているのです。
急に海外の人のポストが日本語で表示されている状態になったので、世界が広がった実感がありますね。
スクロールするだけで、世界中の人々のつぶやきがダイレクトに脳内に飛び込んでくる。この「翻訳の手間がゼロになった」という体験は、思っていた以上に情報の受け取り方を変えているようです。
2. 世界中のリプライ欄が「ごちゃ混ぜ」のフェスティバルに
この機能の面白い(そして少し恐ろしい)ところは、この翻訳が「双方向」で、かつ「全世界同時」に行われているという点です。
私が日本語で何気なく「今日のお昼はラーメンが美味しかった」とポストしたとします。すると、英語圏の人にはそれが英語で、スペイン語圏の人にはスペイン語で、アラビア語圏の人にはアラビア語で、最初から表示されるわけです。
その結果、今何が起きているかというと、今、日本人ユーザーのポストに対して、海外の方々がものすごい勢いでリプライ(返信)を飛ばしているのです。
以前なら、言語の壁という「天然の防波堤」がありました。しかしその壁が取り払われた今、リプライ欄はまさに人種のるつぼ。日本語のやり取りの中に、突如としてブラジルの方やタイの方からの熱烈な意見が混ざる。そんな光景が、あちこちで当たり前のように繰り広げられています。
3. 日本の「自由すぎる言論」に世界が仰天中
今回の多言語化によって、思わぬ副産物も生まれています。それは、「日本のポスト内容の自由さ」に対する世界からの驚きです。
特に政治や社会情勢に関する言論において、日本人のポストは非常にユニーク、かつ「自由度が高い」と注目を集めています。海外の多くの国では、特定の話題に対して非常に厳しいポリコレ(政治的正しさ)や、あるいは法的な制限、SNSプラットフォーム側の強い規制がかかることが少なくありません。
しかし、日本のX界隈は、アニメアイコンのアカウントが鋭い社会風刺を飛ばしていたり、忖度なしに政治家を批判したり、あるいは独自のユーモアで問題を皮肉ったりと、かなり自由奔放ですよね。
これが自動翻訳によって、この1週間世界中に丸見えになった結果、「日本人はこんなに自由に、かつ活発に意見を戦わせていたのか!」と、ある種の驚きをもって受け止められているそうです。私たちが当たり前だと思っていた「SNSで(は)好き勝手につぶやく」という文化が、実は世界的に見ると非常に稀有で、エネルギーに満ちたものだった……という事実に、逆に気づかされることになりました。
4. 翻訳精度の進化と、その裏にある盛り上がり
さらに驚くべきは、その翻訳の精度です。 一昔前の機械翻訳といえば、どこか不自然で「意味はわかるけど、日本語としてはおかしい」というものが大半でした。しかし、最新のAI技術を駆使した今のシステムは、スラングやニュアンスをかなり正確に汲み取っています。
これによって、単なるニュースの共有だけでなく、「感情の共有」が可能になりました。誰かが悲しんでいるポストには世界中からお悔やみが届き、面白いネタ画像には国境を越えて笑いのスタンプが並びます。
ちなみに、今回の多言語化でさらに「画期的な盛り上がり」を見せている特定のジャンルや界隈もあるのですが……。うーん、あまりにディープというか、差し障りがあるというか、ちょっとここで詳しく書くにはなぁ、と思いましたので、そこは皆さんそれぞれで調べてみてください。
まとめ:私たちは「言語の壁」が消えたあとの世界をどう生きるか
孫と遊んでいた1週間の間に、世界は確実に一歩、いえ、十歩くらい先に進んでしまったようです。
今回のXの多言語化機能は、単なる便利ツールという枠を超えて、「情報の鎖国状態」を強制的に解除するパラダイムシフトだと言えるでしょう。これからは、日本語世界だけにいるつもりが、自動的に即座に世界に翻訳され、世界の声が即座に自分に届く。
戸惑うことも多いかもしれませんが、せっかくならこのカオスな状況を楽しんでみたいものです。