水曜日の早朝、日の出前の仙丈ヶ岳と東駒ヶ岳(俗称:甲斐駒ヶ岳)、鋸岳のシルエットががきれいだった。
さて、ちょっと前に財務省が4〜6月期の「法人統計調査」を発表したことを受けて、いつものようにメディアが「企業内部留保が500兆円突破」などという煽り記事を書いている。
これを受けて一部の無知な政治家やツイッター民,ブロガー,ユーチューバーなどが、
「内部留保」から労働者に還元しろ!
と騒いでいる。
いつものパターンだが、でも、最近はだいぶこの”内部留ファー”は減ってきたようにも思える。数を数えたわけじゃないけどね。少しは健全化しているのかな?
ただそう言っている私自身今までは、企業の内部留保は現金ではないし、従業員の給与を上げるために使うものではない、というところまでは知識としては知っていたけれど、では具体的に何たるかはよくわかっていなかった。
で、この1年まぁまぁ勉強してきた、そう、自分としては一生懸命、でも合格点に達するまではいかなかった「中小企業診断士試験」の「財務・会計」という科目で勉強したので、このメディアが言う「内部留保」がどういうものなのか?について以前よりはわかっている。と、おもう。
先ずはっきりしておかなければならないのは、企業の財務諸表や会計の基準には「内部留保」という正式な用語はない。
ちなみにメディアのこの「内部留保」ネタの公式元ネタはコレ
この公式発表資料にも「内部留保」なんて単語はどこにも出てない。
そう、「内部留保」という言葉は正式な用語ではないのだ。
そんなの無いのだ。びっくりでしょ?
で、メディアはどうも主に「利益剰余金」の事を「内部留保」だと置いているらしい。
でも会社法というのがあって、その法律で「利益剰余金」ってものは株主への配当に使われるものという事になっている。
利益剰余金は株主のもの
そりゃ当たり前だわな。投資してもらって利益が出たら株主に還元しなくちゃだし、その分の金だもんねコレ
批判している人たちは、
”その金を横流ししろ”と言っているのと同じで、そんなことしちゃぁ横領であり泥棒だし、それこそトンデモ理論だ。
で、その配当方法も法律で結構厳密に決められていて、株主に対しても何でもかんでも垂れ流してはいけないようになっている。要はちゃんと規制されているということだから心配ないよ。
陰謀に使われてるなんてことは無いんだよ。安心してね。わはは!
この辺りは「利益剰余金 配当 会社法」なんてキーワードで検索をかけてみるとプロのわかりやすい解説がザクザク引っかかるから、もっと深く知りたい人はそちらへどうぞ。
それで「利益剰余金」というのは積み上がってきていて、だからもちろん現金のまま企業の金庫に入っていたり預金になっているものではない。
設備投資や新たな拠点のための土地取得などに使われていて、使った分は形あるものになりB/Sの左側の「資産の部」に記載されている。一方「利益剰余金」は右側の「純資産」の部に記載されているのだ。
ね、わかるよね
どっちにしてもよくわかっていない、いわゆる”文屋”達が、わからないまま、でも記事として目立つように書いているもので、
読者を楽しませるように適当なことを書いた記事だから、簡単に言えばこんなの、どっかの俳優がナントカっていうアイドルと不倫したとかっていう類の、
エンタメ記事と同じだ
とにかくメディアの記事は煽りや間違い、そして特定集団の煽動などやりたい放題だけど、それを一見わからないように書いたり放送したりしているところが悪質なんだよな。
なんにでも疑問を持って自分で調べたり勉強したり、手間を惜しまないようにしないと、あなたもあちらのカルト集団に引き込まれてしまうかもよ。
おーコワコワ
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今日の一曲
「Living In a Ghost Town」The Rolling Stones
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