ではなんと呼べばよいのか?
まあ「活動機関紙」と呼ぶことで通常の報道機関と区別しておけばいいだろう。
さて、いきなり何のことかわからないかも知れない。一つづつ説明してゆく。
6日に、文部科学省が、理化学研究所のスーパーコンピューター「富岳」を使った、今回の五輪を想定した国立競技場での感染リスクシミュレーションの結果を発表した。
私は、各報道機関の報道姿勢を比較するために、Googleにて「富嶽 感染 国立競技場」と検索をかけたところ、10件が引っかかってきた。
検索をかけたのは7月7日の朝8時5分だ。
私はよくこんな風に検索してニュースを読むことがある。
結果、客観的に事実を伝えている記事が6件、他の4件はかなり変な感じだ。
さきに結論を書いておくと、このトピックにおいて、「活動機関紙」に該当する記事を掲載していたのは以下。
ひとつひとつ見てゆこう。
先に、客観的な記事を見てゆくが、突っかかる人は「何をもって客観的と言っているのだ?」と言う疑問もあると思うが、ここでいう「客観的」とは事実だけを伝え、意見を述べていない記事を、客観的な記事としている。
見出しだけでも違いは明確だ。
以下、記事を一つ一つ開く必要はないが、見出しだけでもざっと目を通しながらスクロールしてみてほしい。
日経新聞:「国立競技場観客の感染リスク スパコン「富岳」で試算」
読売新聞:「国立競技場で「観客1万人」なら、感染リスク「ゼロに近い」…スパコン富岳で解析」
FNN:「五輪観客『国立競技場に1万人入場でも全員マスクで間隔とれば感染1人未満』…『富岳』シミュレーション」
日テレニュース24:「国立競技場 感染リスク試算『かなり低い』」
産経新聞:「国立競技場内の感染リスク、1万人に1人未満『富岳』分析」
時事通信:「国立競技場の感染リスク『低い』 観客1万人、スパコンで試算―文科省」
さて、ここから下の4件が、客観的でない「主張」や「修飾」、発表にはない言葉や記号が、何故か追加されている。
共同通信社:「観客1万人でも感染ゼロ? 文科省、競技場で模擬実験」
中日新聞:「観客1万人でも感染ゼロ? 文科省、競技場で模擬実験」
毎日新聞:「新型コロナ 国立競技場、感染リスクゼロ? マスク着用/離れて座れば スパコン『富岳』シミュレーション」
中日スポーツ:「東京五輪1万人入場でも国立競技場の感染リスク『低い』スパコン富岳の試算に憤りの声が噴出『交通リスクも計算しないと』」
これら4つの記事には、何故か、文部省の発表では「感染ゼロ」との発表なのに「?」マークが追加されている。
また、発表内容に全く現れていない単語「模擬実験」という言葉がついている。こうなると捏造の域に近い。
中日スポーツに至っては「怒りの声が噴出」という関係ない事が書かれている。怒りの声を掲載するなら、対応する納得の声も合わせて掲載しなければ客観的記事とは言えない。
この日の検索には引っかからなかったのだが、後日検索してみると朝日新聞は遅れて以下のように掲載していた。日経新聞と同様の客観的な記事とどめている。
朝日新聞:「国立競技場の感染リスク『ほぼゼロ』 風向きとマスクで」
何故か?
これは私の邪推ではあるが、同日不祥事的な記事を出して謝罪に追い込まれてしまったためと考えられる。
「架空の発言で小泉進次郎氏を批判 AERA dot.が謝罪『記者の聞き間違いでした』」
この世は罠にあふれている。
とにかくこのような罠=「活動機関紙」に惑わされないように生活したいものだ。
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「イジメ、ダメ、ゼッタイ」BABYMETAL
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