tomo1961’s blog

-55を過ぎてギターを始めた男が早期退職した後の顛末'ing-

今さら聞けない仕事のツール その12 [No.2021-139]

 

「その11」以前が未読の方は先ずは一つ前の以下の記事から。

tomo1961.hateblo.jp

 

前回に続いて「IE 7つ道具」を順次説明してゆく。

 

この木曜日のシリーズを読んでいただいている方は「標準作業化」という言葉をご存知だろうか?

 

ご存知だろうか?と問うたところで、私のブログの中でこの木曜日の「今さら聞けない仕事のツール」シリーズは最も人気がなく、PVも全然伸びないくらいだから、読んでくれている人は極少人数だとわかっているが...

 

「標準作業化」という用語。

今ネットで検索してみても出てこないので、今はもう使われなくなってしまったのか、それとも別の用語に置き換えられたのか、わからない。

 

「標準作業化」というのは、

同じ作業をやっている人や行程で、工具や作業台のレイアウト、手順や手の動かし方、歩くルートなど全てから、最も良いパフォーマンスが発揮されているモノを選定して標準化する事を指す

 

数人の作業者が同じ作業を担当していて、ある改善の効果が確認されれば、それを標準化して全員がその方法に倣う事で、改善を全体の成果として効率を上げる、という活動を繰り返す事によって作業効率を最適化してゆく事だ。

 

しかし、製造でもこういう事をやったり提唱したりすると、すぐに”没個性だ”とか”非人間的だ”と非難する人が一般社員だけでなくマネジメントクラスからも出てくるが、不勉強も甚だしい

 

作業なんてものはとにかく最短で終わりにしてしまい、定時前に空き時間が出来たなら、その”個性”を発揮して改善活動をすれば良いし、そもそも残業なんかせずに帰宅してプライベートで思いっきり”個性”を発揮すべきなのだ。

 

業務中に”個性”を発揮したり、毎日定時退社する為には、ルーチン作業を徹底的に効率化して短縮するのが近道だという事が理解できない人が、この世には結構多い。

 

私達は人間だ〜!

 

と、こっちが叫びたくなる。

 

さて、その「作業標準化」などをするに当たり、関係者のモーションマインド(動作意識)を醸成するためには、IEでは「作業分析(動作研究)」を行う、という事になる。

 

毎度だが、基本的な情報は他で得てきてもらってある前提で進めてゆく。

インダストリアル・エンジニアリング - Wikipedia

 

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1. タイムスタディ(時間研究)
2. 稼働分析
3. 工程分析

 5. レイアウト分析
6. マテハン分析
7. 事務工程分析

 

4. 作業分析(動作研究)

私達の時代では「作業分析(動作研究)」をひっくるめて「動作分析」と称していた。故障は変わったようだが、最近の書籍や情報を見る限りやり方は全く変わっていないようだ。

 

さて、本当はいつも通りに、この「動作分析」を実際に実施した経験からの注意事項や思い出を語らなければならないのだが、実は私は「動作分析」に関しては、受講者として、そして後で講師として研修の時にしかやった事がない。

 

私のいた事業で担当していた製品は、ほぼ全て少量多品種であり、動作分析を実施するまでもなく、研修レベルでモーションマインドについてある程度理解している者が、お互いに作業方法や作業エリアの状態をすり合わせる事により最適化することが可能だったためだと思う。

 

従ってむしろ「標準作業化」について注力されていた。

 

他に使っている場面としては、作業工数見積もり基準が作成されたときだ。要はPTS法による標準作業工数の設定をしていたという事。

 

その基準にはサーブリック記号別に工数を貼り付けてあり、私達工程設計者は作り上げた工程表に記号を貼り付け、これによって作業工数を計算していた。

 

しかしこれも、私達の担当していたような”狭い世界”では、設計者の経験による感覚で割り当てた工数の方が、実行場面で精度も確度も高く、次第に使われなくなってしまった。

 

「正しい方法を使っても、必ずしもうまく行くとは限らない、という典型を作ったな」と揶揄していた人がいたな。

 

という事で今回の「作業分析(動作研究)」については価値の有りそうな事は何も書けず申し訳ない。

 

話は少しズレるが、以前の記事でも書いたが、今はどの組織、企業でも「不寛容」文化がはびこっているとは思う。

tomo1961.hateblo.jp

 

規定通り、手順通りに全て進めてゆかなければならず、そこに個人の経験や感覚が入る余地は殆どなくなっているだろう。

 

しかし、知識と訓練の上に経験を積んだ人材の持つ「感覚」は侮れない、という事は忘れてはいけない。

 



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今日の一曲

あいみょんのような若い世代のアーティストが、我々世代が懐かしく感じるサウンドを創ってくれてるってのが、ホント嬉しいねぇ

「ミニスカートとハイライト」あいみょん [2021.05.26 released]

ミニスカートとハイライト

ミニスカートとハイライト

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