フィッシングメールのリンクをクリックしてしまった、という被害例は、ネット情報としてはいくつも知ってはいたが、一度だけ身近な人が引っかかり、その後大変な事になっているのを目の当たりにした事が有る。
でも私や私の家族は、後で説明するある鉄則を守っているので、彼のような事例を見ると、”なんでそ〜なるの?”という古い欽ちゃんのセリフが頭に浮かんでしまうのだ。
1年半ほど前の、私がまだ退職する前の事だ。
私の直属の上司は、以前記事にもしたが「とっても人柄がいい上司」で、その時私は彼の隣のデスクだった。ここではMさんということで話を進めてゆく。彼は私より9つ年下だ。
ある日仕事始まってまもなくMさんが電話で妙に平謝りをしている。
まぁ業務の性格上、仕事で謝らなければならない事は少なくないので最初は気にもしていなかったのだが、次々と同じような電話がかかってくるようで、何回目かにチラと見ると、社の電話ではなく個人携帯で話しているのだ。
今はどこの会社でも個人の携帯を仕事で使うことはなくなっているし、むしろ禁止されていることが多い。私の会社でも携帯だけでなく基本的に個人の持ち物を仕事で使うことは禁止だ。
しかし、それにしても尋常ではない謝り方だったので声を掛けてみた。
私「Mさんどうかされたんですか?朝からの電話」
M「ぃやぁ昨日の晩フィッシングメールのリンクを押してしまって」
私「はぁあ、それやっちゃうとその後こんなになるんですか?」
M「次への踏み台にされてしまったようで、私の電話番号でかなりの数のショートメッセージが流れてしまって、それが今も流れ続けているようなんです。
で、そのメッセージを受け取った人から”ふざけた事するな!”ってクレーム電話が来ちゃって困ってます」
私「そりゃまたどうしてクリックなんてしちゃったんですか?」
M「実は私ちょっと高価な買い物をしまして、今その荷物待ちなんですが、遅れていてヤキモキしてたんですよ。
で、そのフィッシングメールが”サガワ”名義だったんで、ついクリックして指示のままに進めてしまったんです。朝起きてみたら大変なことになってて、この電話がオフになっていても関係なく流れてしまうようなんです...困っちゃって」
話を聞いてみるとこのケースでは、Mさんの操作によってショートメッセージが乗っ取られるよう感じになり、大量のメッセージが送信されているようだった。
結局その日の午後になってもクレーム電話は減るどころか増えてきた。
私も見るに見かねたので、
「Mさん、どっちにしても、もう仕事にならないから、これからドコモに行って対応策相談したらどうですか?」
とドコモショップに行くよう促したのだ。
Mさんは夕方になって職場に戻り一言、
「結局、今の番号捨てる事になりました...」
電話番号を変更しなくてはならなくなったそうだ。
さてでは、我が家の鉄則とはなにか?
メールのリンクは押さない
これだけだ。
ではどうするのか?
例えばauからメールが来て、それがこんな内容だったとする。
このメールによれば、アカウントがロックされたと言うので大変だ、で、つい反射的にリンクを押してしまいそうだが、メールのリンクは押さないを守り、リンクボタンは押さずに、先ずはメールアプリを閉じる。
そうすると何の問題もなくMy auを開くことが出来た。請求額など全て閲覧できるので、アカウントはロックされていない。
従ってこのメールは詐欺メールだと判断できる。
というわけで、メールのリンクは一切使わず、面倒でも関係するアプリを開いて確認すれば良い。
フィッシングに引っ掛からない確実で唯一の方法とはメールのリンクは押さないという事なんだ。
このように、多少の煩わしさを受け入れることさえ出来れば、フィッシング詐欺になどに騙されることはない。
と書いてみたが、当たり前過ぎたか...
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今日の一曲
「Livin' On A Prayer」Bon Jovi
*本ブログに掲載している広告とリンクを除く全ての写真はtomo1961又はその家族が撮影したものです。
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