tomo1961’s blog

-55を過ぎてギターを始めた男が早期退職した後の顛末'ing-

仕事で戦ってる人って必要? [No.2021-117]

 

仕事でよく見られるのが「戦っている人」だ。

 

彼らに聞いてみると「俺は毎朝”よし!勝負だ”と思って出勤してる」とかアホな事を言っていたりする。

 

果たしてそういうスタンスは正しいのだろうか?

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この命題については様々な視点があると思うが、私は現役時代から、仕事で「戦っている人」の多くは「影響行動」をしている、またはしているふりをしているだけで、戦っているわけではないし、ましてや事業に貢献しているわけではない、と見ている。

 

彼らは、「影響行動」をして、その行動が肯定されれば「勝ち」否定されれば「負け」感じているだけだ。

 

何度も出すが、G・M・ワインバーグの「スーパーエンジニアへの道」の第1章の7ページに書かれているエピソードで、この「影響行動」という言葉が使われている。

 

4人のITエンジニアがソフトウェアの誤り(おそらくバグ)について、検討している様子だ。

 

3名は最初から喧々諤々の論議を展開し、それぞれ112回、52回、23回の「影響行動」が観察された。

 

しかし、それまで黙々とコードをチェックしていた1名が突然叫ぶ「このワードは87AB0022じゃなくて、87AB0023だ」と。

 

結局バグはこの87AB0022で、そのコードを修正して一件落着となった。

 

最終的に全体の「影響行動」を実際に結果につながった回数に修正すると、バグを見つけた1名の「影響行動」が1回で、他の3人は全て0回という事になる。

 

果たして戦っていた3名のその時間は何だったのか?

 

ワインバーグがこの項で言いたい事は別にあるのだが、私はこれは「戦う社員」がいかに無能か、をわかりやすく例にした良いエピソードだと思っている。

 

しかし残念ながら、特に日本の企業では「戦っている人」あらため「戦っているふりをしている人」が評価され、役職を得てしまい、戦っているふりが仕事であるような文化を作り上げ、会社や組織のポテンシャルを下げているように思える。

 

実際にそうなっているところは多いだろう。

 

彼らは”敵”を作らなければ動くことが出来ない種族だが、今のビジネスシーンは複雑化しており、明確な”敵”が設定できなくなっている事も多い。

 

そうなると、これからは彼らが企業の敵、ということにもなり得るだろう。

 

さて、これを読んでいただいた皆さんは、「戦っている人」について、どう考えるだろうか?




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