先日「不寛容」社会について書いた。
世論というのは変なもので、それまで誰も気にしていなかった事を、報道だかSNSだかで誰かがつぶやくと、突然問題にされるような感じだ。
最近で言えば、どうでもいい「子供部屋おじさん」というワードを作って、別に特別な生き方でもなんでもない”独身実家住まいの高齢者”という括りを作って、マスコミまで一緒になって吊し上げて叩いてバカにする。
政治家や重要なポジションの方が発言する際に原稿を読むことまで否定される。
全くどうなってるんだ?と思う。
安倍さんが首相だった時にもあったが、特に菅首相になってマスコミや一分の国民が、まるで原稿や資料を読むことが悪であるかのように誘導して非難している。
ためしにGoogleで「ニュース 首相 読み上げ」というキーワードで検索してみるといい。引っかかるのは今年と2020年の記事だけだ。2019年以前にこのワードにかかる記事はない。
2020年に入るまでは、首相が会見で原稿を読む事など、誰も気にしていなかったのだ。
プロンプターまで悪だというのだ。もう何が何だか分からない。
元々、正式であればあるほど、正確を要すればするほど、きちんと原稿を用意し、それを”読む”方が正しいはずだ。
昔の貴族が正式な場に出る時は「笏(しゃく)」を持ち、必ず言わねばならぬ事や間違えてはいけない事などを予め準備し、笏に書いて持っていた事は誰でも知っているはず。
さらに言えば、1993年に細川護熙当時首相が歴代政権ではじめてプロンプターを使った時にはネガティブな世論は一切なく、マスコミも国民も絶賛したではなかったのか?
大体にして記憶で発言する人は大嫌いだ。
何故か。
当然だ、人は間違えるからだ。人の記憶なんて信用できないからだ。
だからこの半年くらいの間に突然噴出してきた”読む”事を否定する世論が理解できないし、同じように思っている人には、アレは最近作られた世論であり、あなた方の考え方ではないよ、テレビを観ているうちに彼らが作った論調を自分の意見だと勘違いしてしまっているだけだよ、と言ってあげたい。
会社にも、手元も見ずにスラスラ話すやつがいたが、説明してもらった後こちらから質問すると何も答えられない、つじつまが合わない。
中身はペラッペラだった。
自分の記憶だけでしゃべるヤツなんてそんな程度だ。
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今日の一曲
「Price Tag」Jessie.J
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