日本ではほとんど報道されていないのだが、現在火星で2台の探査機が活動していることをご存知だろうか?
その1台は、キュリオシティー(Curiosity)というローバー(探査用の走行車)で、マーズ・サイエンス・ラボラトリー(Mars Science Laboratory)と名付けられた機体。2012年8月に着陸し現在も火星の大地を走り回りながら写真撮影や資料の分析などを続けている。採取した試料を加熱して分析する装置が搭載されており、その分析結果は地球に伝送している。
もう1台は、パーサヴィアランス(Perseverance)という、やはりローバーで、ついこの間の2021年2月18日に着陸した(自動着陸だったため正確な着陸日は不明らしい)。
着陸の後だったが、探査機から着陸時の映像も送られてきていて、私達もYouTubeで見ることが出来る。(1:31からパラシュートが開いて降下してゆき着陸までの映像)
このローバーにはインジェニュイティ(Ingenuity)という名のドローン(NASAはヘリコプターと呼んでいる)が搭載されており、先週から段階的に地球からの操作が行われ、ついに4月3日(UTC)火星の大地に下ろす事ができたようだ。
そして、とうとう4月4日にローバーが退避して、現在ヘリコプターインジェニュイティは火星の大地に単独で飛行を待っている状態になっている。
これ、結構興奮するよね?!
後は実際に飛行するわけだが、飛行の目標は4月11日になっていて、それまでに何回かのテストフライトを行う計画だそうだ。
火星の大気は薄い二酸化炭素なので、地球上のように十分な空気の抵抗は利用できない。だから使われるプロペラも、どちらかと言えば飛行機のプロペラのような形状に設計されている。
これまでの探査機は言ってみれば”人目線”の高さからの映像だけだったし、着陸前の映像はかなり高い高度からだったから、今回低空で飛ぶヘリコプターからの映像で、どんな事がわかるのかが楽しみだ。
現在、インジェニュイティがいるジェゼロクレーターは、太古に湖だったとされており、川や三角州のような地形が残っているというから、こういった地形を低空で撮影できるわけで、新たな発見があるだろう。
映画「トータル・リコール」の物語の核として描かれているように、火星には大量の氷が存在していると考えられており、従って生物が存在していた可能性がある。
実際これまでの火星探査で氷の存在は確認されており、問題はどの程度の規模で氷や水が存在しているか、になるわけだ。
これからどんな新事実が判明してゆくのか目が離せない。
ついでに、国際宇宙ステーション(以下ISS)の最新状況を少し。
昨年11月から宇宙飛行士の野口聡一さんが滞在しているが、4月22日に打ち上げられるスペースX社のクルードラゴン実用2号機宇宙船で、星出彰彦さんがISSに向かう予定だ。
昨日2号機到着準備のために、野口さん達が乗ってきてISSに接続されているクルードラゴン初号機を、別のドックに移動させる作業が行われ、YouTubeで中継されていた。
一度ドックから切り離して、野口さんが宇宙船を操縦して別のドックに接続させた。
野口さんは初号機に搭乗して4月29日に地球に帰還する予定だそうだ。
これもまた中継が楽しみだな。
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今日の二曲
日本人初の宇宙飛行士と言えば当時TBSの社員だった秋山豊寛さんだ。
秋山さんが宇宙に行った時のTBSの番組用にテーマ曲として作られた曲が「SAVE OUR SHIP」や「時はかげろう」、我々が搭乗しているこの地球を守ろう、という歌だ。
「SAVE OUR SHIP」松任谷由実
「時はかげろう」松任谷由実
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