tomo1961’s blog

-55を過ぎてギターを始めた男が早期退職した後の顛末'ing-

年寄りはアイドル沼に落ちるな! [No.2021-019]

まだ会社勤めだった時、2008年頃から2012年まで、私は品質保証の責任者として頻繁に中国の工場や、中国華南地方の取引先への出張があった。一度は現地拠点出張中に杭州の取引先に飛んだこともあった。

あの頃は何かと、それまでに得ていた品質保証要件の構築や指導方法が通用しにくかった時期でもあった。

日本とフィリピン・セブ島での勤務経験しかなかったが、どちらも”正しい事”を教え、一定以上の権限を持つ者がそれを理解し運用すれば、角度はどうあれ品質保証の状態は右肩上がりに向上してゆく。

その右肩上がりの角度が、私達の要求以上になるようにコントロールしつつ、その後のあらたな条件に対応できているかどうかを観察していればよいのだ。

 

しかし、中国は違った。

 

一旦定着しルールに落ちていたはずなのに、不用意な不遵守が発生するのだ。いろいろと文化的な事を聞いたり調べたりしてわかったのだが、中国には”ルールを守り続けるのはバカ”という考えがあるそうだ。

結構ショックだったね、これは。

だからトレンドが右肩上がりに推移するとは限らない。そうなると常に監視し続けなければならないので頻繁に出張しなければならないのだが、私の所属していた事業ではそんな金は出なかった。”どうしてそんなに出張しなきゃいけないの”と出張稟議が却下されてしまうのだ。まぁ力が抜けたね。勝手にすれば、と言いたくなったし、言わんこっちゃなくその後品質不具合が散発し続けたので、それ見たことか!という雰囲気は上にも伝わったと思う。悶々としていた時期だったね。

 

そうこうしていた確か2011年頃、起きてしまった不具合の原因調査と対応で一人出張していたときだ。当たり前だが、現地の駐在員には通常業務があるので、私に対しては車の手配など行動の支援と現地担当者をあてがってくれる事しかしてくれない。

 

そういう出張期間中の土日は、その週のまとめや次週への対応策の検討などやらなければならないことが一杯で、ある要素技術の保証方法を全面改訂しなければならず、かなりの量の文書を作成したのもこの出張中だった。駐在員は私は休日中どこか遊びに出ていると思っていたらしいが、ノーテンキも甚だしい。

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さてある日、テレビをつけっぱなしにしてホテルのデスクでPCにかじりついていたときだ。NHK海外放送でAKB48ドキュメンタリー映画を放送していた。

 

 

 

当時AKB48グループは既に”国民的アイドル”と言われるほどの人気を得ていたが、その日までは自分はそれほど興味はなかった。

 

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が、そのドキュメンタリーを観てハマってしまったのである。その後何人かの推しもできたほどだ。

 

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私がそれなりにハマっていたのは2015年頃まで、4年くらいだったか。先が見えたと思い急に冷めてしまった。そして僅かな喪失感以外は何も残らなかった。

 

結局あれは音楽性については過去からの明確な繋がりがなく、未来につながるものでもない、音楽としては傍流である。単に若い子ども達の努力と栄光の物語であり、華々しいショーの世界だ。冷静に考えれば早々に寿命がくるのは読めたのかもしれない。

残念だけれども消耗コンテンツ。  

私の知り合いや友人、同級生もAKBや坂道グループ、女性は嵐などにハマっている人もいる。どうしてあの人が?と思う方がハマっている場合もある。

 

でも言いたい。退職して年齢がそこそこになって未来の時間が少ない我々にとって、アイドルにはもう今さらハマらないほうがいいと言い切っておこう。

 

もちろんハマってしまった後どうにかなることではないね。なんでもハマったら沼だから。

 

冷めてからはとにかく時間が増えた。視野も広がった、というか元に戻ったと言うべきか?音楽も再びいろいろ聴くようになったし、特にThe Rolling Stonesについてあらためて調べ始めたのもこの頃だった。

キース・リチャーズの不良哲学」も数回読んだ。

 

正直に言って、あのままハマっていたか、例えば”坂道シリーズ”などに鞍替えしてハマり続けていたら、私はまだ退職していなかったかもしれない。暇さえあれば録画を見たりネットで関連情報を探ったりしていて考える時間がなかったからだ。

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やっぱりこいう言うのはいい。音楽のルーツを調べてゆくだけでも知識もこころも豊かになってゆく。チャック・ベリーがキースの音楽ルーツの一つであると知るとチャックもこの頃よく聴いていた。 

 

I'm back! 戻ったのだ!

 

アイドル沼にはハマらないほうがいい!

 

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私のもう一つのブログ「50歳からの単独行」も、是非御覧ください。
50歳から再度山に登り始めたお話を小説風に書いています。
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